⊂ モースの硬度 ⊃

鉱物の硬度は、原始の結合の度合いで決まる。
1812年、オーストリアの地質学者、フリードリッヒ・モースは
硬さの尺度を考案した。モースは標準となる10種類の鉱物を選び出し、
尺度が上になる鉱物でその下の鉱物に掻き傷をつけるというやり方で鉱物
を並び替えた。毎日、いろいろな物を使って1つの鉱物がどの尺度に
当てはまるかを実験した。

硬度6かそれ以上ならばガラスに傷をつけることが出来る。
ガラスは硬度5やそれ以下の鉱物に傷をつけることが出来る。

1滑石(かつせき)
白または緑色の真珠光沢のある葉片状結晶
粉末にして製紙、医薬品等に利用される

2石膏
セレナイト(透石膏)、ふつうは無色の板状結晶。
へき開によって割れ易く、割れた面は真珠光沢がある。
焼石膏として建築材・石膏ボードにも使われる。

3方解石
カルサイト、複屈折が高く透明な結晶を通すと、文字が二重に見える。
この鉱物の粒状集合体が石灰岩であり、その変成した岩石が
大理石(マーブル)である。建築材、彫刻品、
セメントなどの石灰工業原料として利用される。

4蛍石
フローライト、ほとんど全ての色がある鉱物でガラス光沢を持ち、
立方体・八面体の結晶が見られる。
カメラレンズ、樹脂、繊維などにも利用される。

5燐灰石(りんかいせき)
アパタイト、無色または白色だが、微量マンガンの作用により様々な
色に変化する。このことよりギリシャ語でごまかしの意味の”apate”と名付けられた。
肥料や工業用リン酸の原料として利用される。

6長石
オーソクレース、サンストーン(日長石)、カリ長石、
曹長石、ラブラトライト(曹灰長石)など。
ラブラトライト〜スペクトロライトとも言われ虹色・閃光を放つ。
ロードナイト(ばら輝石)は5.5〜6.5

7石英
水晶(無色のもの)、様々な色で産しガラス光沢をもち、へき開はない。
鉱脈やペグマタイトのすき間には六角柱状結晶(水晶)が見られる。
まとまって産出されるときは、ガラス原料等として採掘される。
エメラルド、アクアマリンは7.5〜8

8トパーズ
ブラジル産のインペリアル・トパーズ(黄色)、日本からも
唯一産出する宝石でもあり、黄玉とも呼ばれる。
透明、半透明でガラス光沢をもつ。

9コランダム(鋼玉)
ルビー(クロムによる赤色のもの)、サファイア(チタンや鉄による青色のもの)や
それ以外の色のものをコランダムまたはサファイアと呼ぶ鉱物。
六角柱状、板状結晶が多い。

10ダイヤモンド
無色だがいろいろな色のものも有り、正八面体の結晶が多い。
光沢があり、あらゆる物質のなかで最も硬い。

相対硬度
モース硬度の尺度では、各鉱物の間隔は
不規則である。例えば、硬度9の鋼玉は
硬度1の滑石より9倍硬いが、硬度10のダイヤモンドは
硬度1の滑石より40倍も硬い。

(備考)
へき開:雲母が薄くはがれるように割れたり、方解石が決まった角度で
割れ、つぶれた直方体の形になるようなことをいう。
割れた面をへき開面といい、平面である。
水晶は結晶の側面に沿って割れるが、この面は平面ではなく、
へき開ではない。